祈りの社 岩津天神

毎月25日合格祈願特別祈祷 1、15日病除・健康祈願特別祈祷

天神さん四季だより

[制作中展] からさわワールド進行中 大正5年の岡崎の町を、柄澤さんと散歩する。

行ってきました、余香殿なおらいで開催中の「からさわてるふみ 大正五年の岡崎まち屏風 制作中展」。
「制作中展」ですよ。「何それ?」って?
ペン画家・柄澤照文さんが、「足助まつり屏風」「岡崎城下町屏風」「三河一向一揆屏風」に続く第四弾、
大正5年の岡崎市康生町を中心にした風景を、ここ「なおらい」で描いておられるのです。

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私もこれまでの三作品はたっぷり拝見していますが、
4作目のこちらは何だか色目が違う? 空も緑も明るく鮮やか。雲のシルエットも直線的です。
「さぁいよいよ近代化だ!って、人々の心が弾けた時代。それを表したんだよ」と柄澤さん。
ホホホッ、私もなかなか見る目があるではありませんか。

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しかし、細かい...。資料としたのは、文献や地図や写真集や市史や郷土史家への聞き取りや
「古い絵ハガキはかなり参考になったよ」。
大正5年っていえば"リアル"に手の届く時代。
柄澤さんの取材魂にいっそう拍車がかかったのは想像できますが、
「この家屋は平屋か2階建てか、看板はあったのか、
屋根はカヤ葺きか瓦だったのか」まで調査の対象とは!?

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イキイキと描かれた登場人物も魅力の一つ。
井田町に、岩津天満宮・中興の祖、服部長七翁のお姿を発見。76才。
人力車に乗って、康生におでかけでしょうか。

ダメです。面白すぎます。見入ります、魅入ってしまいます。
どっぷりからさわワールド。
同じくどっぷりモードの見学者さん。「私、この辺りで生まれたのよ」
途端に柄澤さんの取材が始まります。
新しい情報を得られれば、どんどん追加・変更していくのだそうです。
羨ましいなぁ。ウチの先祖もここに住んでれば良かったのに。

懐かしいレンガ造りの工場を発見。
実は私、往時の写真入りテレホンカードを持っているんですとお見せすると、
「色の参考になる!貸して!」。
やった! 私も「制作中」に加われた!

(平成29年4月18日、20日取材)

白・薄ピンク・紅色、実にさまざまな花の色 桜の花びらの色ギャラリー

日本人は桜が大好き。ことにここ岡崎市民は「岡崎の桜は日本一」と思っているから尚更です。
私も桜並木を見かけては、「こっちがキレイ、あっちも見たい」と、ついつい寄り道しております。

通常、私達が目にし愛でるその多くはソメイヨシノ。
「でも山桜も風情があるよね」「いや、桜といえばやっぱり山桜でしょ!」
そんな粋人もたくさんおられるはず。そこで天神さんです。
境内に、実にさまざまな種類の桜樹が植えられているんです。
隠れたお花見の名所といえるかも?

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しばらく続いた雨が上がり、桜樹にとっては絶好の開花日和のこの日。
たっぷりと水分を吸い込み膨らんだ蕾たちがイキイキと花開き、ほぼ満開です。

まずは駐車場で出迎えてくれる桜。
木立の中に、白い桜がひっそり儚げに佇んでいます。
ワビ・さびの境地というのかしら。山桜でしょうか。
そういえば、山桜は葉と同時に花が開くと聞いたことがあります。
きっとこれですね。

石段を上がってすぐのソメイヨシノ。太い幹の切り株が苔むしています。
相当古そうです。いったい何年、何十年、ここで花の衣をまとっているのでしょう。
「今年も無事、咲いてくれましたよ」と神職さん。
優しい眼差しで梢を見上げます。

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余香殿なおらいではガラスの窓越しに、桜の樹冠に手が届きそう、
紅色のしだれ桜とソメイヨシノのコラボです。
「天空の城・ラピュタ」感がいっそう強まります。
しかし、こんな紅い花びらの桜も存在するなんて、まったく知りませんでした。

境内で、桜色の服を着たキレイな女の子が、願掛け牛を撫でていました。
この日に合わせてコーディネイトしたのかな?
「美人さんだから、お顔はなぜなくてもいいね」と言うと、嬉しそうにはにかみます。
「じゃあ、どこをなでようかな?」「頭!」
美人で賢い女性の誕生です。

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曲水の庭の周囲を、元気にグルグル回っている坊やがいます。
ニコニコ笑いながら、ものすごく嬉しそうに、何回も。
お母さんに聞くと、この坊や、曲水の庭を「天神さんの迷路」と名付けているそうです。
「ボクのお庭」なんだね。
そして散った花びらをつまみ、「お船」といって流し始めました。
何と元気な粋人でしょう。こちらも将来、有望です!

(平成29年4月10日取材)

神主さんの正装 浅沓(あさぐつ)

3月25日は例祭。今年も平安絵巻のような光景が展開されました。
神職さんも正装です。

この装束、気になります。なかでもついつい目が行くのが履物。
「不思議なカタチ。どうなっているの? 歩けるの?」
子どもの頃からずっと疑問でした。
おそらく「竹取物語」に感化されたのでしょう。

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これは浅沓(あさぐつ)といいます。靴ではありません。「沓」です。
見慣れない漢字ですが、そういえば「踏む」は「足」に「沓」ですね。
今日は若き神主・平林さんに解説していただくことが出来ました。


見せていただきました、人が履いていない状態の浅沓を、はじめて!
何かをくり貫いたよう。ふと、願掛け牛にも似ていると思ったり。
伸縮性はなく、甲の部分にクッションがあてがわれています。

「神事を行うときは必ず狩衣とセットで着用します。
会社員のスーツと革靴みたいなものですね」
サイズを表す単位は大・中・小。巫女さんの衣装もそうでしたっけ。

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「でも、なんだか歩きにくそう。走ったりできるんですか?」
「いやいや、履き心地いいですよ。ただし走ると割れてしまいますけどね」
"浅"がつくのは、さっと足を差し入れ、軽く履くから。
踵もあるし、スリッパや靴と比べて案外、機能的なのかも知れません。
粛々と速やかに神事を行うための、神職さんのパートナーなんですね。

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最上級品は一本の木をくり貫いた漆塗りで、中敷も織りの入った見事な設え。
もともと公家の装束で、形状は平安時代も今もほとんど変わらないそうです。
「竹取物語」の帝も履いていたはず。
何と、千年越しのファション・アイテムです。

「スミマセン、ちょっと履かせてもらえませんか?」
さすがに断られてしまいました。

(平成29年3月30日取材)

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