祈りの社 岩津天神

毎月25日合格祈願特別祈祷 1、15日病除・健康祈願特別祈祷

天神さん四季だより

夏をくぐる

天神さんのお山に登ると、空がだんだん高く見えてくるんですよね。不思議。
岩津商店街からワキに入って石の鳥居をくぐり、のんびり九十九折りの坂や石段を昇っていくうち、もしかしたら空に近付いた分だけ、青さが、風が雲が間近く感じられるからかも知れません。

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今日はその天神山の空に、茅(チガヤ)の穂がなびきました。
そのもとにはドッシリと大きな「茅の輪(ちのわ)」。
直径3m以上あるでしょうか。
太く括った茅の輪をくぐる「夏越の祓い(なごしのはらい)」という神事がとり行われたのです。

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梅雨どきとは思えない爽やかな空気の境内を、白装束の神主さんに続き、参拝者が粛々と茅の輪をくぐります。
職員さん手作りのチガヤの短冊を手に、ぐるりと三周、三回くぐり。
その間、「唱え(となえ)」を行います。
つまりは唄なんですが、まずは宮司さん、それに続いて参拝者も合わせて唄い始めます。

水無月の夏越の祓いする人は
千歳の命延ぶと云ふなり

シンプルで素朴、しかし深さを感じさせるメロディ。
静かに、しかし朗々と響く唄声。
岩津さんと皆さんの間に、こうして何年も唄い継がれてきたのかしら。
美しい......。不覚にも私、涙してしまいました。

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さて茅の輪、見た目の印象より太くて、またぐときは心せねばなりません。
そういえばバリアフリーが当たり前の昨今、"またぐ"いう行為自体が少なくなっていますものね。
赤いズボンの小さな坊や。
きっと心の中で「エイヤッ」と気合いを入れたことでしょう。
そして他の大人達と同じように、くぐった瞬間、何か不思議な瞬間を味わったかも。
何、これ? 言葉で表現するのは難しいなぁ。
清らかなものが降り注いでくるような、力が漲ってくるような。
輪っかの向こうに鎮座する願掛け撫で牛も、微笑みながら見守ってくれているようです。
(平成28年6月26日取材)

岩津天満宮 夏越しの祓いについてはこちら

参道を登る:石段

天神さんの境内に至るには、二つのルートがあります。
木立の中をゆったりうねる坂道と、石段。
どちらも好きでいつも悩んでしまうのですが、今日は石段にしましょう。

入口は、まずは太鼓橋(神橋とも)。
欄干に小さな願掛け願掛け撫で牛がおわします。
両手の平で包み込めるサイズですが「小さいけれど、ちゃんとご利益あるんだぜ」とでも宣うかのような、何とも愛らしく誇らし気な表情。

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太鼓橋を渡ったら、いよいよ石段を登りましょう。
見上げると、うっ、長いなぁ。さらにこの猛暑......。
しかし木立の中の石段は、足を踏み入れた途端に涼やかな風が流れて気持ちいいのです。マイナスイオンに満たされる〜。
深呼吸しながら傍らを見やると、朽ちた石碑に「金拾圓」「一金五圓」の文字。
いにしえの信者さんの寄付かな。歴史を感じます。

さあ、さらに登りましょう。
今日はきちんと段数を数えるぞ。
実は毎回トライするたび、途中で数が分らなくなってしまうのですが、今日はメモ帳持参! 146段!
後で調べたところ、境内の標高は約90m、石段の一番下は約76mで、標高差は約14mということになります。
ビルにして4階分位? 
うん、これを徒歩で登ろうっていうんだから、結構な距離です。

しかし、歩いて登るだけの価値が充分あるのです。

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まずは足の裏のあたりの心地良さ。ボコボコしていて気持ちいい〜。
長年の風化や人が踏むことで生じた凹凸が、足ツボを刺激してくれるのでしょうか。
そして表面の模様の面白さ。波形だったり、緑の苔が咲いていたり。美しい......。
眺めながら登りましょう。ちょっとしたアート観賞気分です。

さあ、いよいよ頂上です。
やった、建物4階分、登りきりました! 正面におわすのは大きな願掛け撫で牛。
登り人をずっと見守っていてくれたに相違ありません。

でもその前にちょっとしたお楽しみが。
登り切る途中左手、巻物をくわえた狐君が迎えてくれるその先に、小さな赤い鳥居がズラリと。見上げたり、石垣の上から見下ろしたり、何だか玩具箱を覗くような面白さです。
傍らにはひっそりと小さな蓮池。
至近距離で蓮花を観賞できる絶好のポイントです。

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赤い鳥居の奥には小さな祠。稲荷社です。
厳重に保護されているようですが、大切なものが守られているのかな?
それにしても正面から見ると、何だか顔のように見えてしまうのは、私だけでしょうか?

そういえば岩津さんには「顔?」と思えるものが結構あるのです。
今度、ラインナップしようかしら。(平成28年6月15日取材)

ドロンパ君と空中遊泳:ドローン撮影

今日はドローン撮影が行われるとのこと。ちまたで話題の空撮ですね。

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「ドローン」の名称に、ドロンパを思い浮かべる昭和世代も少なくないはず。
名作アニメ「 オバケのQ 太郎」の愛すべきキャラクターです。
ドローン自体を見てみると、レンズだかカメラ部分が顔のよう。
ボディの白地にグレーのボーダーがドロンパのウェアに似ています。
やっぱりオバケのドロンパです。今日、ドロンパが天神さんの上空を飛ぶのです。

ドロンパは空中を自在に飛び回れるようです。
ブーンと蜂の唸りのような音を立てながら、あらゆる方位を好きな速度で。
これを操るカメラマン氏。カメラマンって、操縦士でもあるんだ。

面白いのが境内でのカメラマンとアートディレクターの動き。
「まずここから、ぐーんと上がって、速度を落として」(腕を伸ばし、動きをひそめ)
「ここでくる~っと旋回して」「こんな感じですかね」(ひらひらっと手をひるがえし回転し)
「じゃあ、牛さんから上がって行こう。速度は...」。牛さんとは「撫で牛」のことですね。
これらを全身全霊で表現&意思疎通。
境内で踊る男性二名と上空のドロンパ君、三位一体の空中遊泳です。


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わたしもモニターを覗かせてもらいましょう。
.........絶句。
岩津の町並、新緑の天神さんのお山が、ゆっくりと広がります。
そこに横たわる拝殿や社務所の緑青色のいらか。
遠くにはキラキラ光る矢作川の水面。
わたしにもドロンパが乗り移りました。
いつも見上げる天神さんの上空を、今日は一緒に飛ばせていただきます。
背景に『新日本紀行』のテーマ曲が聞こえるかのようです。

ドロンパ君が、ゆっくり牛さんの上に降りて来ました。
ハイ、ご帰還。
大きく手を広げ、「うまくいったゼ、バンザイ!」。
笑っています。(平成28年5月23日取材)

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